頭痛と整体
筋緊張型・片頭痛・薬剤誘発型 | 仙台市若林区青葉区の整体|伊東鍼灸整骨院
辛い頭痛にお困りの方。
国際的な分類では頭痛の種類は13に分類されます。
それをさらに大まかに分けると「症候性」(器質的な変化のあるもの、脳の血管障害、感染、外傷等)と「機能性」の二種類に分けられます。整体などで扱える頭痛は主に「機能性頭痛」になります。
機能性頭痛の種類には大まかに三種類に分けられます。
一つは「筋緊張型の頭痛」、そしてもう一つは「片頭痛」そして「群発頭痛」と呼ばれるものです。
最近では頭痛に特化した「頭痛外来」などもありその区別も一般に膾炙してきたようですが、かつては無免許整体所はもちろん医業類似の治療院などでも、またさらには医科の先生でも無頓着な方が多くいらしたものです。
そういう状況で全く頓珍漢な治療や薬の処方が行われ患者さんの頭痛は慢性化し難治化していきました。
代表的な頭痛タイプ【筋緊張型頭痛】
「筋緊張型」の方はそのものズバリ筋肉の緊張から起こるもので、伊東鍼灸整骨院ではその筋肉の緊張がなぜ起こりやすいのか?というところに焦点をあてて治療と矯正を行いますが、「片頭痛」に関しては患者さん自身の頭痛メカニズムに対する誤解を解くところから始めます。
端的に言ってしまうと「片頭痛」に関しては普通の頭痛と起きるメカニズムが逆なのです。
頭が締め付けられる様な緊張型の頭痛は頭蓋骨と頚椎周り、肩周りの筋肉の血流不全による硬縮等が脳圧の上昇を引き起こします。
この場合は筋肉の血流不全を取り除いてあげればひとまず楽になります。
マッサージなどでもいいわけですが、それではその場だけのことになってしまいます。
そういうのは「治療ではない」のです。
硬縮を引き起こし安い姿勢、頚椎のアンバランスなどがありますから、その整体・矯正をしなければすぐに戻ってしまいます。
整体・矯正を定期的におこなって日常の姿勢などに気をつければ緊張型は根治します。
またその過程でもし顎関節に問題が有ったりする場合はついでにその愁訴が消えたりします。
緊張型のメカニズムは血流不全とその原因となる背骨のアンバランスということですね。
しかし、前述した如く片頭痛は逆のメカニズムで置きている頭痛なのです。
そこにはある脳内物質が関わっています、それは鬱病と関わりのある【セロトニン】(5HT)です。
代表的な頭痛タイプ【片頭痛】
脳の神経伝達に関わる物質の一つに【セロトニン】があります。
セロトニンの脳内での作用は覚醒のレベル調節、気分の調節、睡眠時(主にレム睡眠)のレベル調節であると言われています。
脳内でのセロトニンの欠乏やセロトニンに対するシナプスの不感が高まると睡眠の質が悪くなるとともに気分の落ち込みや不安感などの「うつ症状」があらわれます。
大まかですが上記は脳内での作用です。実はセロトニンは血中にも存在します。
血管内のセロトニンはそのほとんどが血小板に取り込まれており遊離型は少なく、主に血管の緊張の調節や血小板凝集の作用があります。
「血管の緊張の調節作用」。
これがセロトニンが片頭痛の原因となる所以なのです。
血が流れすぎて起こるのが「片頭痛」 | 仙台市若林区の整体|伊東鍼灸整骨院
セロトニン(血管内5HT)がなんらかの原因で欠乏すると血管の収縮が上手く出来なくなります。
我々の血管は血圧や温度などによって血流量を調整していますが、その命令を実行するのがセロトニンです。
血管には必ず神経が伴走しています。
セロトニンの欠乏によって収縮できなくなった血管には通常よりたくさんの血液が流れ続けます。
血液は体内に熱を運ぶ役割をしていますので血管に熱が溜まってくるとともに伴走している神経が炎症を起こしてしまいます。その炎症痛が片頭痛なのです。
片頭痛には前駆症状・予兆現象がある場合があります(セロトニンによる血小板凝集)
前項でご説明の通り、血中のセロトニンは血小板に取り込まれて存在しています。
その血小板がなんらかの原因で活発化し「血小板凝集」という現象を引き起こします。
血小板凝集によって一時的に大量のセロトニンを消費します。
その際に閃輝暗点(Migraine aura)という現象が起きることがあります。
目を閉じると暗闇に花火が散っているようであったり、目を開けていてもキラキラと光るものが見えたりといった現象です。
これは過度のセロトニンの放出により血管が収縮しすぎるためです。この現象は芥川龍之介晩年の小説「歯車」でも描かれています。
”僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――と云ふのは絶えずまはつてゐる半透明の歯車だつた。僕はかう云ふ経験を前にも何度か持ち合せてゐた。歯車は次第に数を殖ふやし、半ば僕の視野を塞ふさいでしまふ、が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失うせる代りに今度は頭痛を感じはじめる”
芥川は片頭痛に悩まされていました。
彼は この閃輝暗点を幻覚だと勘違いしていたようです。
通常、前駆症状が起きた場合にすぐ鎮痛薬を服用すると頭痛を回避することができますが、本格的な頭痛が始まってしまうと鎮痛薬が効かないというのもこの頭痛の特徴です。
20年ほど前は片頭痛のメカニズムが膾炙しておらず、病院などでも普通の鎮痛薬を処方するだけでした。
しかし一部の内科医、精神科医は片頭痛には抗鬱剤が効くということを日常の診察経験から知っており、方便的に鬱の診断をして処方していたという話もあります。
また整体で自律神経の調整をするのも非常に効果的です。
薬剤的な予防法は血小板凝集を日常的に抑えるという目的でバイアスピリンを少量ずつ毎日服用するというものがありますが、薬剤に頼りすぎるのも不安です。
後述する「薬剤誘発型の頭痛」に繋がる恐れがあるからです。
やっかいな薬剤誘発型頭痛 | 仙台市青葉区若林区の整体|伊東鍼灸整骨院
慢性化した日々の頭痛を鎮痛薬の連用などで抑え込んでいると、徐々に薬剤の効き目が弱くなり、やがてよりひどい頭痛に悩まされるようになります。
これを「薬剤誘発型の頭痛」と言います。
エルゴタミンなどで引き起こされるのが有名ですが、顕著か否かに関わらず、全ての鎮痛薬、脳に影響を与える薬剤の連用は、それを引き起こす可能性を持っています。
とりわけ様々な種類の鎮痛成分の複合型鎮痛薬、カフェインなどは危険度がぐっと上がります。
予防としては安易に薬に頼らないことはもちろんですが、自分の頭痛の型が「症候性」なのか「機能性」なのかを把握し、「機能性」の場合は整体などで体の歪み、心身ストレスの解放を促すのが非常に大切です。
その上でどうしても鎮痛剤に頼らなくてはならない場合は複合成分のものを避けるのが重要です。
風邪薬などの総合感冒薬などは避けましょう。
市販されているものだと「ロキソニン(ロキソプロフェン)」や「イブ(イブプロフェン)」などが単味の鎮痛薬です。
頻度としては月に10回までの服用に留めるべきでしょう。
伊東鍼灸整骨院の整体治療を定期的に受けることで長年の鎮痛薬の服用から解放された患者さんがたくさんおられます。
悩まず、諦めず、ぜひ仙台市若林区の伊東鍼灸整骨院にご相談ください。