【仙台整体日誌】 股関節や膝の痛み
2026/02/12
目次
この記事の著者情報
伊東鍼灸整骨院 代表
柔道整復師の伊東義晃です。1970年に宮城県仙台市に生まれ、代表の幼少期から整体院を開院していた父(先代)の影響で自らも柔道整復師の道を目指す。整体の施術人数12万人以上。2020年に自身が執筆した書籍「身体構造力〜日本人のからだと思考の関係論」(幻冬舎刊)を出版。
股関節や膝の痛み、腰痛も原因は同じ
〈身体構造力〉全ては重心にあり―
10数軒の医療機関を経て来院された患者さん
左の股関節が痛くて、歩くのもままならない――。
切実な痛みを押し殺すような声だった。
だがその奥に、どこか冷めた響きがある。
その瞬間にわかる。これは「長患いの患者さん」だ。
なぜそう感じるのか。
それは、治療院というものに対する“諦め”が滲んでいるからだ。
クリニックも、整体も、整骨院も――きっといくつも回ってきたのだろう。
そして、どこも結果を出せなかったのだろう。
当院には、こうした患者さんが多い。
HPが乱立する現在、その傾向はさらに強まっている。
チェーン展開の整骨院。
従業員を多く抱える治療院。
固定費が大きければ、必死で集客しなければならない。
このネットの海で埋もれないために、広告費は惜しまない。
それは経営としては正しい。マーケティングの初歩だ。
問題は、その先だ。
もしそこで本当に良くなるなら、何も言うことはない。
しかし現実は、そうでもない。
患者さんは5院、10院と回る。
金太郎飴のような整体院、整骨院を。
受付の対応。
整った待合室。
丁寧な問診。
柔らかな笑顔。
一定の品質は保証されている。
だが、どこも同じに見えてくる。
施術も、見立ても、説明も似通う。
整形外科と大きく変わらない方向性の話を繰り返される。
そして患者さんは、疲れていく。
痛みよりも先に、期待が摩耗していく。
しっかりと構造を考えて治療を行うことが大事
はたして、今回の女性もそのような経緯で来院された。
40代女性。中肉中背。
左脚を引きずるようにして待合室へ入ってこられた。
股関節痛に特徴的な歩容である。
股関節を振り出すというより、外側へ回すようにしてぶん回す。
重心は明らかに外側へ逃げ、脚を突っ張ることで体幹を支えている。
左脚はすでに「動かす脚」ではなく、「支える棒」になっていた。
さっそく触診に入る。
予想どおり、梨状筋と中臀筋の過緊張が顕著である。
股関節外旋・外転系が異常に防御的収縮を起こしている。
これは単純に、股関節の安定性低下に対する身体の防御反応だ。
関節の求心位が不安定になると、周囲筋は過剰に収縮して固定しようとする。
その結果、可動性が失われ、さらに痛みが助長される。
“外れそうだから固める”
しかし固めることで動きが止まり、余計に苦しくなる。
悪循環である。
薬剤で痛みが改善しないという事実も重要だ。
急性炎症の主因ではない可能性が高い。
主座は構造的ストレス、すなわち力学的不均衡にある。
股関節を固定している筋は、本来は動かすための筋でもある。
固定と運動は対立概念ではない。
過緊張を解除し、正しい力の方向へ再教育すればよい。
腸腰筋。
中臀筋。
梨状筋。
大腿二頭筋。
大腿直筋。
それぞれの張力バランスを調整し、関節包内の滑走を回復させる。必要な範囲で矯正を加える。
1時間半後。
わずかな跛行は残るものの、来院時とは明らかに異なる歩容で、スタスタと帰って行かれた。
重心の話については、拙著
『身体構造力〜日本人のからだと思考の関係論』を参照いただきたい。
----------------------------------------------------------------------
伊東鍼灸整骨院
宮城県仙台市若林区清水小路5-6 エステート五橋1103
電話番号 : 022-266-5234
----------------------------------------------------------------------
お悩み症状
施術内容
料金案内


